創業60余年、プレカット加工33年の熊谷木材工業株式会社(埼玉県熊谷市三ケ尻4271-1、飯塚秀司社長、048-533-8663)が、6月3・4日の両日開催した第11回「クマモク祭」の見学をかねて訪問した。

「クマモク祭」の経緯は……

 そもそも、この「クマモク祭」を始めたきっかけは、11年前にこの敷地に第一工場の建物を市街地から移築したとき、機械装置
が納入される迄に何か月かの余裕があったのです。そこで、工場内をその間あけておくのは勿体ないと思いまして、工務店やビルダーを対象に、建築資材や銘木など木工製品の展示会を開く企画を立てたのです。しかし、当時の景気はいまいちでどうかな、と思案する時期でも有ったこともあり、業者だけを対象に案内状を送っても来てくれる人数も少ないのでは?と予想しました。また工場が移築した直後のことでもあり、これから機械の搬入や操業を始めれば、騒音とかトラックの出入りも増え、近隣に迷惑をかけることも考えられたので、挨拶代りをかねてわが社を知ってもらうことも大事なこともあり、感謝祭として案内には “家族連れ大いに歓迎”「クマモク祭」の来場無料のチラシを配りスタートした訳です。
 当初は一日だけの日程で、先ずは業者が対象でもあり、近隣の人たちは余り来られなかったなと記憶しています。その後は日程も6月の第一土・日曜の二日間に決めて年々催し物の趣向を変えたり、どなたでも来ていただける方なら大歓迎、の意を込めた内容にしました。そして毎回受付で名前と住所だけは書いていただいた方に食事や飲み物券を差し上げています。その効果と言いますか、年々来られる人も増えてきたのです。そもそもこのお祭りは、社員全員の創意のすべて手作りですから、来場者の増える勢いに押されて催しも多彩となり、多いときには800人ほどの人が楽しまれるようになりました。
 今日もカレーライスや焼きそばなどの食事を作るものは、業者の出店ではなく社員が自ら料理して“おもてなし”をしていましす。社員は20数名で平均年齢も若いですから、全員が担当する配置について、ご覧の通り動き回っています。
 
       
飯塚秀司社長 会場にて
プレカット機械を近年再整備して……
 大きく分けて初めの10年間は宮川工機のプレカット機械を使っていたが、その後の10年間は浜松のH社のプレカット機械を使っていたのです。そして一昨年から工場の再整備構想で、すべて宮川工機製の柱・横架材から羽柄材加工、さらに合板加工機までトータルなラインを新規に導入しました。要はCAD対応にマシンを揃えて入れ替えたということです。今回の再整備に投資した額は建物まで入れると約5億円近くなります。商圏エリアは圏央道から北関東自動車までとしています。いかに工務店から建築設計に携わるユーザーの製品要求に速やかに対応できるかが企業の生き残りにかかっている、と日々取り組んでいるところです。これからも試練の連続と覚悟しています。

第11回「クマモク祭」会場を訪ねて

社員の友人がトヨタのディラーに…協賛

 熊谷市は埼玉県北部地区を代表する都市であり、特例市・業務核都市(深谷市と一体指定)・景観行政団体・特定行政庁に指定されている。江戸時代には中山道の宿場・熊谷宿が置かれ、宿場町として栄えた。現在でも市内には国道17号をはじめとする4本の国道、9本の主要地方道、上越新幹線をはじめとする3本(JR上越新幹線・JR高崎線・秩父鉄道秩父本線)の鉄道路線が通過しており、交通の要衝としての役割を果たしている。また人口は県内第9位の約20万人であるが、農業産出額県内第2位、商品販売額県内第3位、製造品出荷額県内第4位であり、埼玉県北部における経済上の一大拠点をなしている。
 首都東京に近く歴史的に古くから熊谷という地名が知られていることも相まって、“猛暑の本場”として、メディアに取り上げられる頻度も高い。気候について市ではこの知名度を逆手にとってまちづくりに利用すべく「あついぞ!熊谷 ! 熊谷新時代まちづくり事業」を展開している。
(資料:ウィキペディア一部抜粋)

 熊 谷 市 メ モ

熊谷木材工業株式会社 https://www.kumamoku.com

プレカットの熊谷木材工業株式会社が開く 〈埼玉・熊谷〉

埼玉の三大銘菓の一つ「御家宝」
(ごかぼう)は、江戸時代の後期の
書にあるが、現在の味、形になった
のは明治期以降と言われている。
写真:熊谷市HP。資料:紅葉屋HP

熊谷・紅葉屋本店

飯塚社長の案内で休日の工場を見て回った。写真は最新の宮川工機製プレカット機械と飯田工業製モルダー、
最下段は大工の技に必要な汎用機のある作業場。

隣接の深谷市のゆるキャラ
ふっかちゃん も応援に!

茶摘みから焙煎まで自前の茶を点てる
栗島木材㈱の栗田健司社長(左端)

谷田木材 銘木コーナー

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                                                                Woodfast '17-06

 会場では特別イベントの「秩父屋台囃子」が響わたる。
屋台囃子は、秩父夜祭の当日、笠鉾と屋台が曳行される時に演奏する
祭囃子で、屋台の巡行を盛り上げる重要な役目を果たしている。

熊谷から約20分の所に妻沼の聖天山の名で
親しまれている名刹「歓喜院聖天山」は、平成
24年7月国宝「本殿正面(登録名称:歓喜院
聖天堂)に指定された
。写真資料:当院HPから
妻沼聖天山
熊谷市ホームページ

 工 場 を ち よ っ と 拝 見

「NHK超絶凄ワザ」(2015年度)番組に出演した“竹とんぼおじさん”
中嶋義明氏(深谷市・工務店社長)も特別に参加した。