林業的にいうと森林資源データ、地積図など官民データのオープン化と林業機械や人の動き、丸太情報などのリアルデータをIOTなどで取得・集積しビックデータ化し、AIなどを活用しスマート機能を構築する。具体的に林業機械に作業情報を収集する機能を持たせ情報通信技術によってデータベースかし、分析して生産性向上させる。
 これらの実現にはリアルタイムな通信環境が整備されることがベスト、スェーデンではその環境が整い StanFord規格が整備され、生産性の飛躍的上昇がみられる。
 しかし、我が国の場合山林地域の多くは携帯電波の届かない地域であり、これからも通信環境の整備コスト的に不可能か。

シンギュラリティ
 アメリカの発明家で人工知能研究の世界的権威であるレイ・カーツワイルらが示した未来予測の概念で、一つの仮説され得る、“人口知能(AI)が人間の能力を超える時点”を意味する言葉です。日本語では「技術的特異点」と訳される。
 或いはシンギュラリティ(Singularity)とは、未来学上の概念であり、人工知能自身の「自己フィードバックで改良、高度化した技術や知能」が、「人類に代わって文明の進歩の主役」になる時点の事である。第4次産業革命としても注目を集めている。(ウイキペディア)


講演会終了後、新年祝賀会を開く
 出席者は席を移し新年祝賀会に臨んだ。開宴前に(一社)日本木工機械工業会菊川厚理事長の挨拶で「昨年開催した日本木工機械展には多くの皆さんの協力で無事に終えたことに感謝いたします。2020オリンピックに向けた新競技場を先日見る機会を得ました。木材の使用部分には各県の焼き印が施され、日本全国の木材が参加している実感を持ちました。我々の木工機械業界は5GとかAIはまだまだと思っていますが、先ほどのご講演を励みに業界全体で力を合わせていくことは当然として本日ご参加されました皆様方のお力添えを今後とも仰ぐことをお願いして挨拶とします。
 続いて来賓の太田昭宏衆議院議員、経済産業省産業機械課長・玉井優子氏、林野庁木材産業課長・真城英一氏が祝辞を述べたあと、日本合板工業組合連合会会長・井上篤博氏の乾杯の発声で開宴、和やかに歓談の輪が広がった。なお中締めは全日本木工機械商業組合理事長の福本寛之氏が締めの挨拶をした。

菊川 厚氏
 
    太田昭宏氏 玉井優子氏
         講師の山田壽夫氏
 講演は、パワーポイントで60カット(A4両面15枚)に及ぶレジュメは出所が数多くあるため詳細は割愛し、レジュメから主な項目を抜粋して記載する。先ず
「世界の森林資源評価(FRA)2015」は、次のリンクを参照して下ください。file:///C:/Users/c-sak/Downloads/index-2.pdf

米国の林業フロンティアの展開
世界諸国の林業
NZの人工林業100年
世界の林業のまとめ

NZの林業機械メーカーEMS社は、リンクを参照http://emsnewzealand.co.nz/
林業・木材産業の今後の展望
2030~2040年の林業・木材産業
 全国に原木投入量年間10万㎥の製材工場が100工場ツーシフトで2.000万㎥、一方3,300万㎥を消費する3,000の工場が並立し、都合3,000万㎥の原木を製材し、さらには合板・LVL工場などが1,000万㎥、製紙用やバイオマス発電施設等の利用1,000万㎥、合計5,000万㎥、の国産材が効率よく生産され、世界と競争している。
 山では、乗用作業や完全リモートコントロールされた林業機械が伐採・収穫から跡地の植え付けまでを少人数で効率よくこなし、10トン車に8mに山元採材された丸太が、大型加工施設の採材・分別土場に搬入され、大型工場で量産が行われる一方、近隣の中小加工場にもそれぞれに必要な原木の効率よい供給が行われている。
 山元立木価格は5000円を超え、成長の良いエリートツリーをha当たり800本植えたものが、30年で伐採され、丸太価格は2020年とあまり変わらないが、素材生産、運材コストがAIの導入で大幅に下がり、造林投資は米国のサザンイエローパインやニュージーランドのラジアータパインと遜色のない年利7%近くで回る時代となっている。
シンギュラリティ(※)以降の時代(AIが全人類の脳を超える時代(SIngularity)
 コンピューターの発達により、大型製材工場がAIで合理化される一方、価値系の小型工場においても、様々なセンサー、画像認識を駆使して木材の持つねじれ、反りなどの性質を、AIで簡易に低コストで確認することができるように進歩し、この結果、2020年当時、木の性質をある意味殺して均質な製品を作る、どちらかというとエンジニアードウッドという無機質な製品作ることが、売れる商品という時代であったものが、 20世紀の終わりから、21世紀初頭の人々は、なぜ木の持つ性質を殺していたのかといわれる時代が来るかも知れない。
ICT、IOTなどを活用したスマート林業の構築の動き
 国は現在進行中の第4次産業革命の第二幕としてビックデータ改革を目指している。具体的には官民オープンデータ改革(オープンデータ促進・利活用)、リアルデータ改革(モノ、人の動きを示すIOTデータ)、このビッグデータを蓄積し、共有し解析することで超スマート社会目指す。→
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一般社団法人 日本木工機械工業会
新春講演会と新年祝賀会開く
 木構造振興㈱社長山田壽夫氏が
「日本の林業・木材産業の今後の展望」と題して講演
 (一社)日本木工機械工業会(名古屋市中区大須4-11-39、菊川厚理事長=キクカワエンタープライズ㈱社長、電話052-261-7511)は1月21日、午後3時から東京・港区芝公園の機械振興会館6-66号室で新春講演会と同館倶楽部で新年祝賀会を開き、木工機械業界関係者、学識経験者、行政関係者ら70名が出席した。
 講演会は事務局の天野大樹氏の司会で進められ「日本の林業・木材産業の今後の展望」と題して、木構造振興㈱代表取締役の山田壽夫氏が講演した。
                                                                 Woodfast '20-02