ロケット工法の開発メーカー・ウッドワイステクノロジー(株)(静岡県浜松市天竜区春野町宮川3-1、斎藤幹一郎社長、電話053-989-1707)を訪ね、斎藤社長(写真)に独自開発のロケット工法について聞いた。
 当社の住宅工法専用のロケット金物は、ボルト締めするのではなく面材に独自の金具を位置付けしてタッピングビスで止める工法なので、面材位置のどこにでも使うことができるのが工法の大きな特徴といえる。しかし特徴であるがために面材にスリットを入れるだけでは、このロケット金物は特有のアゴが付いているため残念ながら使えない。
 今、話題のCLTについて注目はしているが、数年前ホワイトウッドのCLTを輸入をしたが在庫のままになっている。要するにロケット工法の金物はCLTには使えないということです。当社が開発した軸組パネル工法は、今はCLT協会員のレングス製の三層パネルを、以前から柱間にパネルを落とし込めば使える住宅設計で使用している実績がある。ただ当時から大工はパネルが重いということで評判はあまりよくなかった。
 現在は、試行錯誤しながら当社で新しい工法の開発を進めているところです。ロケット工法の名は通っているが、今はウッドテック金物の名称で普及に努めている。
 今後については、扱っている物件は他社で難しいとされる構造材加工について問い合わせを受けたものをCADで加工データをつくり提携先の工場にデータを送り、構造部材のみを生産してもらう物件が増えてきている。この一品ものに特化した辺りの流れから工場への機械設備の再投資は考えていない。理由はコスト競争の真っただ中で生きていくには効率化や対費用効果を追う工場、要するに量をこなす物件を追い続けなければならない。そのような競合の場に工場をさらすようなことは避けるようにしたいと考えている。
 現在工場には、台湾のBOARKE社製のCNC6軸制御の加工機械が1台あるのみです。この機械導入の目的は、CLTの大きな加工はできないが、非住宅建築の特殊な設計部材の加工を引き受けることのできる特殊形状を得意とする単品物専門に加工できる工場に仕上げたいと思っている。
 加工できる寸法は、1m幅まで厚さは300㎜長さは10mまでの断面軸材の加工できるマシンで、トコロテン式に連続ライン加工にも対応できる特徴を備えている。

ウッドテック金物については下記URLを参照。
http://www.wwtech.jp/

ロケット工法をベースに更なる金物工法を追求する
 ウッドワイステクノロジー(株)を訪ねて

加工材投入側

台湾BOARKE社製のCNC5軸加工機 (同社HPより)

                                                               Woodfast '16-8

イタリア製6軸制御スピンドル

特注仕様の加工ライン  台湾BOARKE社 http://boarke.en.ecplaza.net/

施工例・イラスト
同社サイトより