LIGNA
国際木工林業機械見本市
会期:2015年5月11日~15日
会場:ハノーバー国際見本市会場

最高の木材加工ノウハウが集結:LIGNA でより大きな全体像を把握
非木質材料加工への汎用性の高いソリューションをLIGNAで紹介

 2015年5月11日(月)から15日(金)まで、ドイツ・ハノーバー国際見本市会場で開催予定の国際木工林業機械見本市LIGNA(リグナ)では、「Surprisingly versatile(驚くほど汎用性の高い)」のスローガンのもと、工作機械メーカーが従来の木材加工の枠を超えた応用可能性を展示する。
 すでに産業界での地位を確立している工作機械メーカーは、自動車、ファサード、ヨット製造、航空宇宙産業分野等の企業へ、金属加工からハイテク加工まであらゆる用途に対応した製品開発を加速させている。機械加工、切断、穴あけ、研磨が必要な業界であれば、関心は高いだろう。プラスチックや複合材加工ソリューションは、今日の高度CNC(コンピューター数値制御)5軸マシニング技術によって人気が高まり、特に広く普及している。今日の木工機械は、現代の製造過程に求められる作業すべてを実行可能にし、高効率を実現している。
 今日、市場をリードするほとんどの企業が、プラスチックや複合材の加工向けに産業用ソリューションを提供している。その範囲は、さまざまな用途に向けた事前設定済みの機械からカスタマイズしたソリューションにまで及ぶ。機械メーカーは、木質複合材と無垢材専門家のチームをも擁している。
 そこから生み出される製造技術は、プラスチック、複合材やその他材料を加工する優れた可能性を持っている。振動を吸収する重量型加工スタンドは、製造過程の製品取り扱いに必要な高い精度を保証する。高質テーブルコーティングは、もともと研磨剤に耐えられるように開発されたものだが、より繊細な材料が痛むのを防止する。木工機械メーカーは吸気装置に関する広範な経験とスキルを、ちりや煙の除去に応用できる。革新的な5軸技術は回転軸と自在軸により、自由な形状の加工や、あらゆる角度と位置での作業を可能にする。用途は銀線細工、ミーリング、高周波機械加工から、素早い処理能力で立体加工や繊細な彫刻加工までを行う。風力タービンのブレード、ボートの船体部分等の大型部品の製造には、垂直範囲50m以上の設備が必要である。すべての加工は一つのワークフロー上で実行でき、高速工具交換システムが準備時間を最小化する。個別設定が可能な締結装置は、あらゆる個別要件に完全対応する。こうしたCNC加工システムにより、単一ユニットのバッチに対して、性能、効率、費用対効果が徹底的に保証される。
 工作機械メーカーは包装業界にも魅力的なソリューションを提供する。柔軟性の高い厚紙裁断システムは、波形の厚紙を、さまざまな体裁で完璧なサイズの折り畳み式段ボール箱に加工し、単品生産にも対応する。こうした機械は一瞬の指示でいかなる用途にも自動設定が可能なことから、各種対応が実現する。
 業界のリード企業はまた、CNC加工とともに、特にブランク切断等、製造プロセスにわたる専門技術にメリットを提供する。今日のパネルソーはプラスチック材料を正確に加工する。くわえて補助機械とオートメーションシステムの包括的な製品ラインナップ、製造時にプラスチック加工で必要になることが多い広範な特殊機械、ツール、サービスが、通常は1社のサプライヤーから供給できる。また、これら多様な機械のネットワーク化によって、生産性と効率が大幅に向上する。
 無垢材加工向けの革新的なソリューションの基盤を形成するのは、主として自動化されたかんな盤と型彫機であり、これらはプラスチックや発泡材に対しても優れた性能を発揮する。蟻継ぎやT溝等の切り込みは、この種の材料を加工する際に必要になる場合が多い。小型の高速回転中空シャンクテーパを組み合わせた汎用スピンドルは、製造時の加工作業に最適なソリューションを提供する。
 ツールメーカーはシステムパートナーとして中核的な役割を果たす。特にトレンドとして目立つのは、ソーブレード、ミル、ドリルがますます機械、アプリケーション、材料に対応するようになっている点で、産業用の最終ソリューションに大きなメリットを提供する。作業を中断しないで作動するドリルやソーが最適な切断形状や革新的なコーティングにより、優れた製品寿命を実現する。
 プラスチック、複合材、非鉄金属を問わず、現代の木工機械やツールは、大幅な調整を必要とせずにいかなる材料にも対応できる。既存の5軸技術はより短期間に、より少ない作業工程で完全な加工を可能にする。加工する組み立て部品数を低減して製造タスクを実行し、準備期間を削減するからだ。対応可能な形状やサイズの制限はほとんどない。これら木材加工技術の全体像が、国際木工林業機械見本市LIGNA 2015で展示する主要テーマのひとつである。

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(woodfast '15-1)
「インフォーメーション Ⅱ」